私はプロ家庭教師としていろんなご家庭のご相談を承ってます。 今日は親としての立場ではなくプロ家庭教師として裏側からみた私立校の話をしたいと思います。
某新設校の話ですが、はっきり言って無茶しすぎ。
この新設校は世間から大変に注目されています。
新中1生と新高1生はこの学校の生徒です。新高校1年生についた初年度の偏差値はV模擬偏差値60です。たかだかV模擬偏差値60の私学がやるような量とスピードではなくてビックリしました。
副教材もトップ層が使う教材で背伸びしすぎですし、授業スピードも、3期制の定期テスト3回目で数学Ⅰが終了。約半年で数学Ⅰを終了させて、すぐ数学Ⅱに突入してました。
平均点も40点台前半で、2学期中間テストはついに30点台に。
この学校の赤点の定義は35点未満です。
校長が姉妹校をライバル視してて、超えたい(たぶん大学合格実績)と話してるそうで。おそらく現場教員に強烈なプレッシャーがかかってるのではないかと思います。さらには赤点の生徒に対する救済措置はなく、ついてこれない生徒は切り捨てる方針です。
赤点の生徒には通常、①追試、②補講、③レポートのうちのいずれか一つか、2つを課して救済するのが一般的なのですが、それもする気なし。
世間的に注目されてるとはいえ、この内情はちょっといかがなものかと、、、
よく卒業生数に対する難関大合格者数の比率で学校比較するニュース記事や雑誌記事を目にしますが、入学者数に対する卒業生数の比率もあわせてみておかないと、学校選びに失敗すると思うんだよね。
- 難関大合格率90%
- 難関大合格率 9%
の2つの私学があったのなら前者を選ぶのが大半だと思います。
では、
- 難関大合格率90%【卒業率 10%】
- 難関大合格率 9%【卒業率100%】
だったら、あなたはどちらを選びますか。
・・・実は、この2つの私学は難関大合格者数は同じです。
入学者数100名とすると
- 難関大合格者数 9名【卒業生数 10名】
- 難関大合格者数 9名【卒業生数100名】
ですから。
これは私立文系学生に通う就活生らが苦手な「割合」の「割合」を使ったマジックです。後者の「割合」(合格率)ばかり気にする人は気をつけないと。
学校は塾じゃないんだから、おいそれとはやめられないのに。
合格率ばかり高めようとする私学には気をつけたほうがよいと思います。
今日は、プロ家庭教師目線のお話でした。
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